2009年5月13日水曜日

20090613@奈良県立大学

「観光と社会・文化の研究会」第14回研究発表会のお知らせ

2009年度最初の研究会を、下記のように開催しますのでお知らせいたします。

事前のお申し込みは不要で、研究発表会後、同会場にて情報交換の場を設けます。久しぶりに会われる研究者同士の交歓の場となればと存じます。

何かとお忙しい時期とは存じますが、皆様のご参加をお待ちしております。


日時
2009年6月13日(土) 15:00~17:00

場所
奈良県立大学 3号館 1階会議室
(近鉄奈良駅下車徒歩12分、 JR奈良駅下車徒歩10分)

発表者
岡本 健(おかもと・たけし)氏
北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院 観光創造専攻 博士課程

題目
『情報化社会における旅行者行動の特徴と地域に果たす役割 :アニメ聖地鷲宮町の事例から観光資源の協働型管理の可能性を考える』

要旨
本発表では、大きく分けて以下の3点について研究成果を発表します。

1. 社会の情報化と旅行者行動のかかわりについて
 現代は社会の情報化が言われています。情報化によって、旅行者は宿泊施設や交通機関の予約などをインターネットで行うことができ、以前 のように旅行代理店を用いずとも個人で旅行を行うことができるようになりました。このような言説は様々な業界誌や研究論文で見られますが、各種統計資料を用いて詳細にどのような影響が与えられているのかを分析したものは、意外に少ないものです。ここでは、様々な統計資料および、発表者のアンケート調査の結果などを整理・分析し、情報化が旅行行動にどのような影響を与えているのを確認したいと思います。

2. 情報化社会特有の現象としてのアニメ聖地巡礼行動について
 上で整理したように、情報化は旅行者行動に大きな影響を与えています。特に、近年海外旅行離れが盛んに叫ばれている若者層が情報化の影響を大きく受けています。情報化の影響を受けた旅行者はどのような旅行行動を行うでしょうか。ここでは、アニメの背景として用いられた風景を探し求めて現地に赴くアニメ聖地巡礼について、実際に発表者が行った聖地巡礼の体験や、巡礼者へのインタビュー・アンケート調査、書籍・新聞・雑誌記事分析で得られたデータから、その詳細を明らかにします。

3. アニメ聖地のひとつ、埼玉県鷲宮町の事例に見られる旅行者の自律性について
 全国各地でアニメ聖地巡礼が行われていますが、中には聖地巡礼者が地域住民と協力関係を結び、協働で観光振興にあたることもあります。そういった協働型の観光資源管理がなされている代表的なアニメ聖地、埼玉県鷲宮町を事例にして、どのような取り組みが行われ、その中で聖地巡礼者はどのような役割を担っているのかを明らかにし、協働型観光資源管理のあり方について、問題提起をしたいと思います。


※発表会の後、近鉄奈良駅近辺へと場所を変えて、発表者を囲んで午後5時過ぎから2時間ほど懇親会を予定しております。

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